トムクルーズのような歳のとり方をしたい。
リバイバル上映
ある日、ネットニュースを見ていたら、とある項目に目が止まった。
「『トップガン マーヴェリック』リバイバル上映」という記事。
そう、昨年夏に公開されたトムクルーズ主演の『トップガン マーヴェリック』が期間限定でまた映画館で観れるのだ。
私はこの映画を夏に一度観ているのだが、あまりにも素晴らしい映画で、もう一度観ようかどうか迷っているうちに上映が終わってしまった。
普通の映画ならそのうち動画配信やTVで観れると思うだけなのだが、この映画に関してはちょっと違う。
この映画は、海軍の戦闘機エリートパイロット達の物語なのだが、映画館で映画を観るということにこだわりを持っているらしく、迫力がすごい。
映画館で観るのと家のTVで観るのでは別物である。
ということで、今回のリバイバル上映は「おい、お前のために上映してやるんだぞ」と言われているようで、すぐにチケットを買った。
リバイバル上映は限られた映画館でしかやらないようだったのだが、たまたま用事のある場所の近くで上映されるようだった。
そして、なんとMX 4Dがあったのだ…!!
初めてのMX 4D
最近の映画館はいろいろと進歩しているようで、チケット代にさらに課金することで、IMAXだのDolbyなんちゃらといったグレードの高い映像や音響を楽しめることがある。
IMAXなどは映像や音響の質が通常より良いらしいのだが、MX 4Dはちょっと異なる。
五感で映画を楽しむのだ。
詳しくはMX 4DのHPを見たほうが早いのだが、映像に合わせて、椅子が揺れたり震えたりする。
噂では聞いたことはあったが、実際に体験したことはなかった。
これは戦闘機シーンの多い『トップガン マーヴェリック』にピッタリな気がして、MX 4D上映を観ることにした。
追加料金は1200円ということで、チケット代と合わせて3100円は結構するなあ、とは思ったが、まあ、物は試しである。
いざ体験
当日、映画館に着いて時間になったので、シアターに入場する。
スタッフにチケットを見せると、
「手荷物を置く場所はございませんので、膝上に抱えるかコインロッカーをご利用ください」
と言われた。
え?そうなの?もはや遊園地のアトラクションじゃん!
そう思いながら、さすがにリュックを膝上に抱えるのはしたくなかったので、コインロッカーに預けた。
いざ、シアターに入って、椅子に座る。
少し椅子が高く、床に足はつかない。(足置きはある)
わくわくしているうちに上映が始まった。
最初は違和感
上映が始まるとすぐに映像に合わせて、椅子が動き始める。
この映画は序盤から戦闘機シーンがたくさん出てくるので、序盤から椅子が戦闘機に合わせて傾く。
傾くといっても、少しである。例えるなら電車が大きく曲がる時の傾きくらいで、椅子から落ちそうになるほどではない。
(遊園地のアトラクションと違って、体を椅子に固定するものはない)
最初は、「おおー、すげー、本当に動くじゃん」という驚きの方が大きく、映画の内容が頭に入ってこなかった。
この映画が初見でかつシリアスな文字情報の多い映画だったらついていけなかったと思う。
しかし、慣れてしまったらとにかく楽しかった。
まず、この椅子の動きにバリエーションがあるのがすごい。
ゲーム機のコントローラーのバイブレーションのような動きだったり、衝撃だったりを再現するのも可能で、戦闘機が無茶な速度を出してガタガタ震えたり、破壊されるシーンでは椅子が大きく動いたり、と臨場感は上がっているように感じた。
椅子が動くだけではなかった。
バードストライクのシーンでは、焦げ臭いような臭いも感じて、臭いも作っているようだった。(正確には焦げ臭いというより異臭だった)
戦闘機の撃ち合いのシーンでは、シアター側面の照明がフラッシュのような光を発していたのも面白かった。
基本的に臨場感が上がっており、映画体験としてはよかったのだが、気になるのもあった。
主役のトムクルーズがひょんなことで屈強な男たちにバーからつまみ出されるシーンがあるのだが、トムクルーズが放り出された瞬間も椅子が"ドン"っと動き、「ここは要らんやろ…」と思ってしまった。
まあこれは人それぞれかもしれない。
結論わからない
今回、2回目の『トップガン マーヴェリック』だったが、またしても感動してしまった。
しかし、これがMX 4Dのおかげなのか、ただ単に『トップガン マーヴェリック』が素晴らしい映画だからかはわからない。
実を言うと、今回は初見時よりこの映画の関連情報を少しインプットしていたため、それの影響も無視できない。
人間、同じ映画を"初見で2回"観ることはできないので、MX 4Dの有無で映画体験がどれくらい変わるかは比較できない。
1200円が妥当かどうかは不明。
唯一言えることとしては、『トップガン マーヴェリック』は素晴らしい映画であるということ。