いつだってあの頃に戻りたいのだ

先日、とある飲み会があった。

 

学生時代に住んでいた男子寮のOB会である。

OB会と言っても非公式なイベントで、歳の近いOBとの飲み会である。

コロナの影響で集まるのは4年ぶりだった。

 

私の住んでいた寮は、典型的な古い男子寮だった。上下関係にそこそこ厳しく、謎のルールがてんこもりで、プライベートなんてものはない、そんな感じ。

今思えばよくもまああんな環境で平気に過ごせたものである。

 

大学を卒業して、おそらく普段はいっぱしの社会人をしているであろう面々だが、このメンバーで集まると当時のくだらない大学生達に戻った。

ある人は集合時間に一分遅れただけで全員の前で謝罪し、またある人は全員の女性経験を確認する。

私はと言うと、ある先輩が私の住んでいる街の隣街に住んでいることが判明し「おい!なんで挨拶に来ていないんだ!」と謎のお叱りを受けたり、例のごとく酔いつぶれた挙げ句センチメンタルになった別の先輩の介抱をしたりした。

 

私は思った。

 

 

「ああ、楽しい」と。

 

 

↑の描写では全く楽しさがわからないと思うが、私が求めていたこれである。

このしょうもない男子校ノリである。

 

男子校で育った私には、このくだらないノリが魂に刻まれている。

しかし当然のことながら、会社の飲み会でそんな話はできない。

(下手にこのノリを持ち出すと社会的地位を失ってしまう)

本当は、会社の先輩の子どもがかわいいかとか、積立NISAやっているかとか、どうでもいいのだ。

何の生産性もない、しょうもない話をしたいのだ。

 

そんな気持ちを内に押さえこみながら私は今日も通勤している。

 

バキ童のラジオを聞きながら。