D・カーネギーの「道は開ける」を読んで自分なりに感想を述べていく。
今日は、
Part3 悩みの習慣を早期に断つ方法
3.2 カブトムシに打ち倒されるな
を読む。
小事にこだわるには人生はあまりにも短い
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第二次大戦期のとある米軍海兵の話。
彼は潜水艦に乗っていたが、日本軍に襲われた。
更なる攻撃に見舞われないために、その潜水艦は全ての機器の電源を落とし、海底に身を潜めることとなった。
日本軍は姿の見えない潜水艦に爆撃を続けた。
その時間はなんと15時間。
彼は、ずっと艦内のベッドに横たわり、エアコンの効いていない38度の真っ暗な室内で、爆撃が潜水艦に当たらないように祈り続けた。
その15時間は何万年もの時間に感じられたという。
彼は祈りながら、過去の自分の人生を思い返した。
海軍に入る前の銀行員時代の職場の苦手な上司や安い給料、妻との些細な喧嘩などを思い返し、自分はなんて小さなことに思い悩んでいたのかと感じた。
そして、もしまた太陽の光を拝むことができるならもう二度と些細なことで悩むことはしないと心に誓った。
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そうなのである。人間は些細なことで気を揉みすぎなのである。
人間にはとても大きな課題や困難なことに立ち向かう力がある一方で、ほんの些細なことで思い悩んでしまっているのだ。
小さなことで悩んでいるときは、意識して視点を変えることが必要である。
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別の男の話。
彼は自分の部屋の暖房の調子が悪く、夜も眠れないほど異音に悩まされていた。
しかし、彼はある日気付いた。
キャンプでの心地よい焚火の音と、その暖房の異音がそっくりであることに。
なぜ同じような音なのに、片方は心地よくて、もう片方は煩わしいのか。
彼はそれに気づいて以降、その暖房に悩まされることはなくなったという。
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ある裁判官は言う。
多くの揉め事は些細なことが原因であると。
家庭内の小さな行き違いが人間を狂気に駆り立てるのだ。
人間もっと大きなことに時間とエネルギーを費やすべきなのだ。
小事にこだわるには人生はあまりにも短い。
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アメリカにとある樹齢400年の樹があった。
その樹はコロンブスがサンサルバドルに到着したころから存在しており、400年の間に落雷や大雨など数々の災害に見舞われたが、元気に生きていた。
しかし、ある日その樹は倒れてしまう。
それはカブトムシの群れが押し寄せ、樹皮を食い尽くしてしまったからである。
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人間もこの樹のようなものである。
大きな困難を乗り越える力を持っているのに、ほんの些細なことが原因で倒れてしまうのだ。
カブトムシに打ち倒されてはいけない。
感想 ~些細なことと意識することが大事~
人間が思い悩むことの多くは些細なことが原因。
私はこれを実感したことが何度かある。
私は自分が納得できないことにはとことん苛立ってしまう性格である。
たとえば、会社の理屈の通らない制度にイライラし、帰り道の自転車を漕ぐ30分その怒りをひたすら言葉にしていたことがある。
しかし、家に着く頃にふと思った。
なぜこんなしょうもないことにこんなにエネルギーを使っているのか。
そう思った瞬間、苛立ちが和らいだ。
本文では、視点を意識的に変えることが大事だと書いてあったが、そのために小事にイライラしているという自分を客観視することが大事なのだと思う。
仕事でもイライラすることがあるが、その対象が大事なことなのか一度考える習慣を持ちたい。