おでんとチータラ

一人で過ごす2LDK

三連休を無為に過ごして迎えた火曜日。

 

我が家には異変がある。

 

 

妻がいないのだ。

 

 

別に三連休の間で妻を怒らせて実家に帰られたわけではない。

 

昨日から友人と旅行に行ってるのだ。

 

どうやら余っている有休を消化せねばならず、休みを取って旅行に行ってしまった。

 

帰ってくるのは木曜日。

 

それまで一人である。

 

私もアラサーなので、流石に一人でも生活はできる。

 

ただ、この2LDKは一人には広すぎる。

一人であることが強調されるのだ。

 

 

しんどくなってきた一人暮らし

いつからか一人暮らしがしんどくなった。

 

 

というか、よくよく考えるとまともな一人暮らしはした期間というのは短い。

 

 

大学入学と同時に上京したわけだが、学部の4年間は学生寮で過ごしていた。

風呂トイレが共同で、朝夕は食堂で食事をとっていたため、一日のどこかしらで他人と接する機会があった。

鬱陶しさを感じることはあっても、寂しさを感じることはなかった。

 

 

大学院の2年間は研究所の近くで一人暮らしをした。

この期間が人生で唯一の完全一人暮らしだったわけだが、とくに寂しさを感じることはなかった。

昼間は研究室のメンバーとたわいのない話をしていたからかもしれない。

それに加えて、週に2,3回行っていた塾講師のバイトも良い意味で働いていたのかもしれない。

もともと人に何かを教えるのは好きだし、クソガキの相手をするのは退屈しのぎとして優秀だった。

 

 

会社に入ってから何かが変わった気がする。

会社では独身社員向けの社員寮が用意されており、当然そこで住んでいた。

最初は同期との繋がりもあったので、同期と遊んだり仕事の愚痴をこぼしたりと楽しく暮らしいていたが、次第に忙しくなり、コロナが流行して、同期との関係が希薄になっていくにつれて、社員寮での暮らしがキツくなっていった。

寮生活とはいえ、隣の部屋に住んでいるのは名も知らぬ赤の他人である。

共用部の汚い使い方も知らない相手だと余計に腹が立つ。

仕事だけでなく、家でもストレスを抱えるようになった。

愚痴をこぼす相手もいない。

限界を感じ始めた。

 

 

そんな中、結婚をして妻と二人で暮らすようになった。

家に自分以外の人間がいると、自然と会話量が増える。

たわいのない話がいかに重要であったかを感じた。

ストレスを自分の中で抱えている時間が減った気がする。

結婚すると何が変わるのかとよく聞かれるが、ここらへんが違う気がする。

 

 

 

家で1人過ごしていると、孤独を思い出す。

 

この2LDKは1人には広すぎる。

"お前は一人だ"と言われている気がする。

 

 

 

いつもは夕食の支度は主に私がしているのだが、一人だとなぜか料理する気が起きない。

コンビニで弁当を買おうかと思ったが、より一層一人であることを感じそうなので、スーパーでパックのおでんを買って食べた(コンビニ弁当と何が違うのか)

 

 

1人だからできること

だが、一人の生活も悪いことばかりではない。

 

いつもは遠慮していることも今ならやりたい放題だ。

 

普段は面倒な洗濯も今日は乾燥機を使った。

電気代がかかるらしいが知ったことか。

 

焼きそばにもたくさんマヨネーズをかけた。

ドン引きする人間は今いない。

 

 

 

おつまみもいっぱい食べてやろう。

ポテチやせんべいをたくさん食べても何も言われないのだ。

 

 

 

 

 

…。

 

チータラだけにしといてやるか。