韓国旅行に行ってきた話〜自動改札〜

韓国旅行に行ってきた話。

 

韓国に自動改札機について書く。

 

 

いきなりだが、韓国の交通システムはイケてない。

日本と同じように交通カード(T-moneyという)にチャージして使うシステムなのだが、現金でしかチャージできないし、モバイル版も存在しない。(外国人専用のモバイルコリアツアーアプリなるものは存在するらしい)

チャージする際も、なかなかカードを読み込んでくれず苦労する。

 

 

自動改札機も日本のものに比べるとイケてない。

カードをかざして通過するのは日本と同様だが、動線の塞ぎ方に違いがあった。

私が知る限りでは3つタイプがあった。

1つ目は日本と見た目はほぼ同じで、普段は通過できるが、金額が足りないと柔らかい扉が閉まるタイプ。おそらくこれが一番新しい。

2つ目は常に透明なアクリル板が動線を塞いでおり、カードをかざすとそのアクリル板が両サイドにスライドするタイプ。(1つ目は開き戸形式だが、こちらは引き戸形式)

3つ目がおそらく一番旧式なのではないかと思われるが、遊園地のゲートによくあるようなバーを押しながら通過するタイプ。

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これだ。

カードをかざし、このバーを押しながら通過する。

このバーがなかなか重いのもイケてない。

 

 

一日目、私達がソウル市内のホテルにチェックインする際に最寄り駅に到着したときのこと。

自動改札機がまさにこのバータイプだった。

「おお、やるやん」と思いながら通過しようとしたのだが、このバーは押すと後ろから次のバーが迫ってくる形式で、この間隔が非常に狭い。

空港から直接やって来ていたので、スーツケースを持っていた私は窮屈なスペースに苦戦しながらもなんとか通過できた。

「なかなかキツかったな」と思いながら後ろを振り返ると、

 

 

友人のK氏が出れなくなっていた…!!

 

 

K氏は私よりもだいぶ大きなスーツケースを持ってきており、到底そのバーを通過するのは難しかった。

そうこうしているうちに、K氏のT-moneyカードによる退場時間はタイムアウトになってしまい、K氏は改札内に取り残されたうえに、退場することもできなくなってしまった。

T-moneyカードをもう一度改札機にかざしてもエラーとなってしまう。

 

そこで、私は駅員を呼ぼうとしたのだが、

 

駅員がどこにもいないのだ。

 

駅員がいるべきブースは存在するのだが、もぬけの殻だ。

この後もずっとそうだったのだが、韓国の改札には駅員がいない。

 

どうしようかとあたふたしていると、地元のお兄さんが、改札の端っこに案内してくれた。

改札の端っこは、車椅子専用のゲートがあり、そこにヘルプボタンが用意されていた。

 

どうやらこのボタンを押すと駅員に通話が出来るらしい。

迷わず押す。

 

駅員らしき人物の声が聞こえる。

しかし、びっくりするほど音質が悪く何を言っているかわからない。

K氏が英語で状況を説明しようと試みるも、そもそも相手が何語をしゃべっているかもわからないくらい音質が悪い。

なにかしら同じ言葉を繰り返しているようであることはなんとなくわかった。

しかし、どうしようもないので、こっちに来るよう英語で言うのだがやはり同じ言葉を繰り返していた。

 

どうしようもない。

 

そこで、K氏は試しに車椅子専用ゲートのゴム扉をゆっくり押してみた。

 

通過できた。

 

これでいいのかと疑問ではあったが、私達は別に無賃乗車をしたわけでもないのでよいだろう。

 

 

 

しばらくして、また同じタイプの改札に出くわした。

今度は大きな荷物を持っていなかったので大丈夫であろう。

私は難なく通過した後、後ろを振り返りK氏の様子を見ていて衝撃を受けた。

 

 

K氏が"左手"でタッチしている…!!

 

 

当然のことながら、日本の自動改札機と同様韓国の自動改札機も右手側の改札機にタッチして通過しなければならない。

K氏は左手側の改札機にタッチしていたので、当然隣のゲートが通過可能状態となる。

慌てて私が指摘し、K氏はタイムアウトする前に通過することができた。

 

こればかりは日本と同じ仕様なので間違えることはないと思うのだが、K氏いわく、

 

「バーが左手側に付いているから左側にタッチするものだと思った」

 

らしい。

 

しかし、この理屈は成り立たない。

もう一度先程の画像を見てみる。f:id:strawpenguin:20221122165405j:image

どっちを通過するべきか、矢印がちゃんと示されているのだ…!!

 

さらに言うならば、左手側にバーが付いているが、逆方向に通過する際はバーは右手側になるのだ。

つまりバーがついている側にタッチするという発想はそもそも成り立たない。

工学部卒のK氏らしからぬ論理破綻である。

こればかりは韓国に同情した。

 

 

またしばらくして同じタイプの改札機に出くわした。

既にK氏はトラウマになりつつあった。

さらに私達はそのときスーツケースを抱えていた。

 

もう同じ間違いは起こさない。

そう決心し、私達は車椅子用のゲートを通過することにした。(便宜上この記事では車椅子用と書いたが、車椅子に限らずベビーカーや荷物の多い人向けのゲートだ)

そのゲートは、ゴム板が前後にブラブラするタイプで、カードをかざし、その板を押しながら通過する。(日本でもよく見るタイプだ)

 

まず私が難なく通過し、後ろを振り返ると、

 

 

K氏が出れなくなっていた…!!

 

 

またもやヘルプボタンを押して通してもらった。

 

今回は何が原因だったのか聞いてみると、私が通過したときのゴム板の前後振動が収まりきらないうちに、カードをかざし、K氏が通過するタイミングでゴム板の振動が収まったので、"通過した"扱いになってしまったらしい。(伝われ)

 

つくづくK氏は韓国の自動改札機と相性が悪いようだった。

 

 

海外旅行はこのような自国との違いによるハプニングが面白い。

実際に現地に行かなければ絶対に味わえない。